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2015年12月

2015年12月29日 (火)

民主党再生への正しい道

民主党の参議院長野選挙区の候補者に杉尾氏が浮上というニュース。

民主党再生の正しい道である、と思う。
衆参限らずともかく「選挙区」に人材を送り込むことこそが、選挙を勝ち抜く唯一絶対の道なのである。
全国的にネームバリューがある、しかも即戦力になる人材を「比例区」でなく「選挙区」で擁立することは、近隣の選挙区への波及効果も期待出来る。
以前から指摘しているが、政党はジャニーズ事務所でなければならない。
人気絶頂の時に、次のスターを育てなければ国民から長く支持を得て行くことはできないのである。
なんだかんだ言っても鳩山・菅氏は次世代(前原・枝野・長妻・馬淵他)に機会を与え、育てた。
ではその世代が次の世代を育てたかと言うと充分ではない。
できかかった理由は小選挙区となったこととも相関するのであるが、であれば、他業種からしっかりとした人材をスカウトし、勝たせて行く戦略が必要なのである。
青森選挙区では田名部匡代元衆議院議員が決意を固めた。
実力のある、魅力的な候補予定者だ。
ついつい応援したくなるような素晴らしい人材をありとあらゆる努力をして送り込むべし!
民主党にとって来年の7月は正念場である。
もちろん衆議院を目指す我々にとっても。

2015年12月28日 (月)

無戸籍解決に向け最高裁 家裁に対応要請

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151228/k10010355001000.html

本日、NHKさんが報道しています。
無戸籍の問題が社会的認知を得ても、裁判所の対応には地域差、裁判所内格差もあり、当事者たちが本当に苦労してきました。
最高裁が要請を出さなければならないというのは、それだけ家裁の現場で無理解があるということ。
最高裁の要請を評価する一方で、今までの経験上、この要請があったとしても改善されないケースは予想されるので、これからも引き続き注視して行きたいと思っています。
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東洋経済オンラインに掲載されています

http://toyokeizai.net/articles/-/98491

東洋経済オンラインで小学校社会科の教科書で、政治の基礎知識をいっきに身につけるに盛り込めなかった話を順次掲載いたします。 まずは佐藤優先生の「村上春樹の読み方」です☆
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さまざまなる議員の「休会中」の過ごし方

このところ一回り、ふた回り違う若い友人たちが出産ラッシュ。
昨日も都内有数のセレブ産院で、生まれたてほやほやの赤ちゃんを抱っこさせてもらって、本当に幸せな気分にさせてもらう。
しかし・・・産んでから実質4泊での退院。早くないか?
「経産婦さんはさらに一日短いんです」
子どもを産んだのにお腹が凹まないと腹部をさすりながら語る友人。
なるほどね。欧米で産後すぐに配偶者やパートナーの「産休」が必要なわけが、ここにもあるのだ。
日本は産後5日が退院日の基本である。
これが欧米だと24時間以内。
一方で以前視察した台湾や韓国では産院に「護理院」というものが併設されていて、産婦と赤ちゃんは1ヶ月病院で過ごすこともできる。
日本もそうだが、出産後しばらく「水を触っては行けない」とか「床上げ」までは寝ていなければならない等々言い伝えがあり、多くは実家に帰ってしばらく養生するのだが、最近では産婦の親の方が働いていることが多く、対応ができないため、こうした施設を利用するケースが増えていると言う。

さて、男性国会議員の「育休」の話。
ワタクシは男性の「育休」自体を否定はしていない。
ただ国会議員の場合、勤務形態をとっている父親たちとはずいぶんと状況が違い、全ての時間を育児と妻のケアに集中せずとも、両立が可能だということを言っている。
今現在もそうだけど「国会休会中」はやろうと思えば、完全な休みを取ることもできる。
我が国の場合通年国会ではないので、こうした「休会中」の期間はかなりある。(大抵6月末か7月〜10月、11月。12月〜1月)
通常国会の最初は予算委員会委員以外は必ず出なければならない委員会等はほぼないので、ここも実質休みを取れる。
そこでの過ごし方は、充分に可視化されているわけではないので、結構すごいことをやっている人もいる。
「休会中」は国会議員ばかりではなく、地方議員にもあるのだが、有権者にも仕事関係者にも黙って海外語学研修3週間に行ってたとか、かなり通学に時間がかかる他府県の医学部に議員をやりながら通ったり、などの例もある。
もちろん多くは有権者への責任を果たすために活動しているのだが、人によっては、それができてしまうのが議員の働き方なのだ。
(ある意味、報酬を得ている期間でもある休会中の過ごし方が見え、投票時の判断材料になることは、有権者にとっては益があることだと思う。「育休してます」は+ポイントなのではないか)

国会議員を経験して思うのは、もし赤坂の議員宿舎で子育てをするのであれば、多くの時間を育児に専念したとしても、国会議員としての最低限の責務を果たすことは十分可能である。
(これが実家等で行なうのであれば別だが、その際は両親等、手伝ってくれる人がいる前提なので、ある時間育児から離脱してもそう困ることが起こるとも考え難い)
ただ、夫婦とも24時間引きこもって子育てをするわけではない。
少なくとも父親であれば、吉池(議員宿舎近くのスーパーです笑)に買い物に行くのと同じ手軽さで国会に通うことは可能である。

いずれにせよ、子育ては産休以降もずっと続く。両立する体制をいかにとるかが一ヶ月の育休もさることながら、重要な課題のような気がする。

あと、アゴラの新田編集長が指摘するように、その動向を週刊誌等が狙っている気はしますな。
例えば育休中に議員パス使ったとか・・些末な話にならないことを願います。

2015年12月25日 (金)

プリズムを通る言葉の先に

物を書いていると時に思いもがけない反応が返ってくることがある。
まじ?そう読みますか?というような。
プリズムが違った方向に光を放つように、個々の経験値や想像力の違いなどなどの角度によって、同じ言葉が全く違う意味を持たされ、あたかも別々の人格を持って動き出す。
それが意図したことと真逆だったりすると「困ったな」とも思わないではないが、かえってその源の存在を大層興味深く思い、なぜそう思い至ったかの原点を知りたくなる。
まあ、でも大抵そうやって深堀するとどつぼにハマる。
既に経験値を重ねたので、最近はとりあえず追わずにおく。
するとほどなく…ほんとうにほどなく、その理由がわかる事象が起こるから、不思議だ。
怖いよね。

森瑶子ならこれだけで15作ぐらい書けそうだ(笑)

2015年12月23日 (水)

男性国会議員は育休をとらずとも育児はできる

 以前から書いているが、「イクメン」ぶりを過剰にアピールする人をワタクシは疑ってかかることにしている。
本当の実践者は自ら語らないことを知っているからである。

男性国会議員の育休取得のニュースを聞いて、唖然とする。
国会議員を経験した人ならば、多くは同じ意見なのではないだろうか。

本会議等公務を休まずとも、工夫をすればいくらでも育児と両立はできる。
議会活動は毎日あるわけではない。政治家が大変なのは地元活動の方で、そちらを後援者や関係者に事情を話して休めばいいだけの話だ。
議員という立場は、会社勤めやフリーランスより、経済的保障や人手があると言う意味ではずっとずっと恵まれているから、本会議や委員会がある時に議員会館の保育園の一時預かりを利用したり、ベビーシッターさんに来てもらったりだってできるはず。
想定されている育休期間に当たる生後数週間の赤ちゃんは基本寝ているから、誰かに見てもらうとしてもそこまで大変ではない。(と、5児を政治家の事務所でありとあらゆる方法を駆使して育てた体験から)

女性は産後の回復と言う意味があるので、産休は必要だと思うが、以前に議員在任中に出産を体験した女性議員と話した時に「実際は産休中でも本会議の採決等に来れないかといったら、そんなことはないよね」と言う話になった。
ただ、ひとつ何かに出てしまうと、政治活動は際限なくあるので、あちこちから要請され、断れなくなる場合もあるので、ある一定の期間内は全て休んだ方が良いとの判断をしているのだ。
産休を取らないと、他の業界の女性たちも取り難くなるかもしれないので、という話にもなった。
重ねて言うが、議会活動だけであったらそれほど大変でもない、というのが共通した感覚だと思う。
もちろん体力他個人差もあるので、一概には言えないが、
男性議員に育休が必要かと聞かれれば、ワタクシは否と答える。

少なくとも男性国会議員は育休をとらなくても、育児はできますって。
この点については泉健太衆議院議員の論説に全面的に賛成だ。
http://blogos.com/article/151454/

新しく親となる議員には幾年も続く子育ての日々をこそ、日常的に慈しみ楽しんでほしいと思う。

そういう人はアピールしないんだけどね(笑)

毎日新聞「そこが知りたい」でインタビューが掲載されています

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本日の毎日新聞「そこが聞きたい」です。
残念ながら大阪本社管内での掲載なので、東京紙面には載っていません(泣)
なので、見たいな〜と思っていたら、以心伝心、関西在住の弁護士さんが写メして送ってくださいました。

「100日」を残す意味は、全くない。微塵も。
法務省、つまりは国の自己矛盾。
こうしたことをなんとなく受け入れてしまえば、気がつかないうちにワタクシたちも新たな差別を作り出す「自覚なき加害者」になってしまう。
そんな思いで、これからも活動して行きます。

2015年12月17日 (木)

「因縁」〜再婚禁止期間違憲判断をめぐる攻防

昨日の最高裁判所における「再婚禁止期間」違憲判断。

大法廷の中で寺田逸郎最高裁長官の声は、静かなさざ波を立てながら天から差す光の中に放たれた。
傍聴席から天を仰げば、そこには文字通り「ガラスの天井」がある。
そして、そこに思わぬ「因縁」が絡み合っていたことを知る人は少ないだろう。
政治VS司法
内閣VS党
政治家VS官僚
政治家VS政治家 ・・・・・
魑魅魍魎の攻防で翻弄されるのは「最小者(いとちいさきもの)」である。
「因縁」の末端にいる者の使命として、それを伝えるなければと思っている。
『無戸籍の日本人』〜第5章 政治の場で起こったこと より
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2015年12月16日 (水)

最高裁判決 再婚禁止期間 100日違憲に思う

最高裁判所で10件目の違憲判決が出た。

再婚禁止規定100日超過分である。

そもそもこの訴えは超過分についてフォーカスしたものだったので、今回の判決は妥当だし、大きな意味があると思っている。

が、判決文にも書かれているようにそれは「平成20年の時点」である。

次は法改正。

さあ、国会をウオッチしよう!!
「再婚禁止期間を100日に短縮する」という「わからんちん改正案」を出す政党には、それが「女性に対して新たな差別を産み、固定化する法案」なのだと伝えよう!!
ちなみに、今どき、100日案を出すって「私の思考は1996年の法制審答申で時間が止まっている」と自ら表明しているようなもの。
かなり恥ずかしいことなんです。
そもそも基準となっている300日も、200日も、法務省自体が否定しているだぞー。(って・・・ホントはそうじゃなかったんだよね。否定したのは長勢元法相←ここがミソ)
いずれにせよ、再婚禁止期間は撤廃!
「だって2016年なんだから」
というか・・・本丸はやっぱり772条だね!

「世界」の元原稿を貼ります。

「100日短縮案」は差別の固定化
民法733条「再婚禁止期間」の取り扱いで日本の人権感覚が問われる

第733条
1.女は、前婚の解消又は取消しの日から六箇月を経過した後でなければ、再婚をすることができない。
2.女が前婚の解消又は取消の前から懐胎していた場合には、その出産の日から、前項の規定を適用しない。

 最高裁は今年2月、「選択的夫婦別姓制度」とともに先進国では唯一日本だけ、女性だけに課せられた民法733条「再婚禁止期間」の規定について、15人の裁判官全員による大法廷で審理することを決め、合憲か違憲かを初めて判断する見通しとなった。
 そもそも「女性は離婚後6カ月間は再婚できない」というこの規定は明治時代に作られたもので
① 離婚直後に子供が生まれた子どもの父親が離婚前の夫なのか、再婚後の夫なのか混乱すること
②後夫が妊娠していることを知らずに婚姻すること
を避けるためというのが立法の趣旨である。
 妊娠が起こるメカニズムも、DNAはおろか血液型すら発見されていない時代に議論され、成立した法律だ。
 当時においては、子どもの父親の嫡出が重ならないようにするためには「妊娠自体を避ける」が唯一の道で、そのためには女性を「離婚から半年ほどは別の男性と婚姻させない」こと、つまりは「性交渉をさせない」ことが最も有効、確実だと考えられたのだろう。
 この法律は戦後の民法改正でも変わらぬまま120年が経った。

 私はこの民法733条「再婚禁止期間」には3つの「ジェンダー差別」があると思っている。
 ①女性にのみ課し「婚姻する自由」を奪っていること
 ②立法の趣旨とは違う「懲罰法」として対象外の女性たちへも適用されていること
 ③離婚後、出産した子どもの父の推定が「前夫」か「前夫以外の子」かで出産当日から6カ月を待たず再婚できる女性とできない女性が分かれること
 いずれも、あまりにわかりやすい「ジェンダー差別」であり、今日まで改正されずに来たこと自体が驚きとも言える。
 順次見ていこう。
 ①の「女性にのみ課し「婚姻する自由」を奪っていること」は言わずもがな、である。
 国がこの法律の存続理由としてあげる「嫡出推定が重なった場合子どもの父が定まらず、身分が不安定になる」というのは、事実上の父親を科学的に証明することも可能だし、父の推定が混乱した場合は必ず裁判で審判・判決で解決することが求められていることから、既に説得力を持たない。
 にもかかわらず、この法律が存続していること自体が「他の意図があってのこと」ということになる。
 それを裏付けるのが②「立法の趣旨とは違う「懲罰法」として対象外の女性たちへも適用されていること」だ。
 立法の趣旨に照らして、この規定の対象となる女性たちはどれくらいいるのであろうか。
 離婚数は毎年23〜25万組前後で推移しているが、そのうち父親の推定が重なり調停・裁判をしている件数は約3000組である。
 この数字をもとに計算すると、離婚する夫婦の中で妊娠している人は0.12%〜0.13%程度。前夫の子、もしくは調停・裁判が出来ない人を考慮しても多く見積もって0.2%もいかないだろう。
 99.8%の女性たちは離婚時に妊娠していない、そもそも「対象外」の人々なのだ。
 こうした「対象外」の人々まで再婚を待たなければならない合理的理由はどこにあるのだろう?
 もちろん、ない。
 実はその答えを法務省自身が出している。
 法務省は2007年5月、無戸籍者の存在が社会問題として取り上げられると、民法772条2項のいわゆる「離婚後300日規定」について、「法的離婚後に懐胎した旨の医師の証明書添付場合は、前夫の嫡出の及ばない子との取り扱いをする」との民事局長通達を出した。「300日ルール」が対象外の子どもたちにまで及んでいることを認め、その改善を行ったのだ。
 この通達によれば、離婚後懐胎が証明されればその時点で母が再婚してはならない理由もなくなる。
 法務省は本来、この通達を出すと同時に「再婚禁止期間」についても「離婚時に妊娠をしていないとの医師の証明書があれば対象外」との民事局長通達を出すべきであった。でなければ、相関関係がある二つの法律の整合性も取れず、運用上もバランスが悪いということになる。
 ただ、こうした通達を出せば99.9%以上の女性たちはが再婚禁止期間なしに再婚可能となってしまう。民法733条の存在意義自体が問われることになるから踏み切れないのだ。
 合理的理由がない中で、この規定が依然存在するのは、離婚女性への「ペナルティ」や「行動規制」、つまりは女性への「懲罰法」として機能しているからだ。
「女のくせに離婚したあとすぐに他の男と婚姻するとは節操がない」「少しは反省しろ」という。
 離婚に関しては男女に関わりなく「反省期間を取るべき」という思っている人は少なくない。しかしそれはあくまで各個人が決めることである。人によっては「必要がない」という人も、「3週間で充分だ」という人もいるだろう。もしくは6カ月では足りず「2年必要」という人だったいるかもしれない。婚姻したい相手がいる、いないでも違うだろう。
 法律で一律に、しかも男女の差をつけて決めることではないのだ。

 さて、③の「離婚後、出産した子どもの父の推定が「前夫」か「前夫以外の子」かで出産当日から6カ月を待たず再婚できる女性とできない女性が分かれること」だが、これは少々複雑で、説明を要する。
 民法733条の「再婚禁止期間」は1項の「6カ月規定」に焦点が当たっていて、この期間内は何があったとしても再婚できないと思い込んでいる人も多いだろうが、実は2項で「例外規定」を定めていて、6カ月を待たずに婚姻できる場合がある。意外に知られていない規定だが、驚くような差別がここにも存在する。

<民法733条2項>
女が前婚の解消又は取消の前から懐胎していた場合には、その出産の日から、前項の規定を適用しない

 条文をその通り読む。
 例外的に再婚できるケースは「離婚前に(前夫の子と推定される子)を懐胎し」離婚後出産もしくは中絶した場合だ。
 実際、私が受けている無戸籍関連での相談者の中にはそうした例が数多くいる。
 重要なのはこの「離婚前に懐胎し」というところで、「懐胎が離婚後」の場合は、出産しようが中絶しようが適用されない。
 つまりは「前夫の子」と推定される子を産んだあとは「無罪放免」、「その他の男性の子」であれば「刑期」は続くのである。
 それはとりもなおさず女性は離婚後も一定期間「前夫の性的拘束下」にあることを示している。

 この2項の規定がいかに理不尽で過酷か、具体的な例をあげよう。
 静岡県在住のYさんの例である。2015年5月4日に産まれた子は妊娠30週野早産で生まれ、現在新生児特定集中治療室に入院中だ。母は離婚に手間取り、出産後の5月15日に離婚届を提出した。
 もし子どもが予定日に産まれていたら、離婚後出産となって、再婚禁止期間の6ヶ月を待たずに再婚ができ、夫となった事実上の父の嫡出子として戸籍を得ることが可能であった。
 しかし、実際にはそうはならない。
 法務省民事局参事官室にこうしたケースについて確認してみたが、
(A)出産直後11日程であっても、排卵・性交がないとは言えないため前夫の嫡出推定が及ぶ子を妊娠する可能性は排除できない
(B)医師の証明書を提出しても、届け出を受ける役所では判断できない
との二つの理由で「再婚できない」との回答であった。
 出産日から産後11日といったらまだまだ悪露や会陰切開の痛み他で苦しんであろう産婦が、前夫と性交渉をし、排卵が起こり、収縮等も十分出ない子宮に着床することは可能という判断を、我が国の民法はしているのである。
 証明書については、既に無戸籍関連で役所の窓口で判断をしているから、「できない」というのは全く整合性が取れない。
 国民登録である戸籍を所轄する法務省がこれだけの矛盾を疑問を挟まず答弁する段階で、我が国の法務行政は大丈夫であろうかとも思う。

 いずれにせよ「再婚禁止期間」があることによって、子どもが無戸籍になったり、出産の機会を得られない等、新たな家族を築こうとする人々や子どもが不安定な状況に追い込まれるという現実がある。
 同じような規定のあったヨーロッパでも、ドイツでは1998年、フランスでも2004年に廃止。さらに韓国でも05年に廃止されている。
 国連の自由権規約委員会や女子差別撤廃委員会からも、女性に対する差別だとして、廃止するべきと何度も勧告を受けている。
 「女性が輝く社会を目指す」のであれば、即、この法律を廃止するべきだが、悲しいかな、安倍政権の女性政策を批判している民主党が再三の指摘にも関わらず「100日短縮案」を今国会に提出することに決めた。
 その根拠となっているのは1996年の法制審議会の答申だ。
 法制審議会は5年の議論を経て、この再婚禁止期間は現行の「6カ月」から「100日」に短縮するよう答申を出した。つまりは前夫に嫡出推定が及ぶ「離婚後300日以内」と後夫に推定が及ぶ「婚姻から200日以降」、そしてこの「再婚禁止期間は6カ月(約180日)」をやりくりして行くと、「300-(180+200)=380」で、離婚後300日を過ぎても、80日間は子の父は誰にも推定が効かない状況が生まれているという矛盾を解消しようと言うものであった。
 この答申以降、再婚禁止期間はこの100日を軸に考えられ、実際野党からの議員立法で出された改正案は100日とされている。
 しかし前述通り、2007年に法務省がその計算式の根本である300日に対して、実質否定をすることを示している。いわゆる「できちゃった婚」の200日規定についてもずっとそれ以前の昭和15年から実際には夫の嫡出子として届け出ができるよう運用がされてきたことを考えると、もはやどちらの数字も根拠は完全に消滅、それをもとにした「100日」も全く意味を持たない。子どもを救うことにはつながらないからである。
 それでもこの期間を「100日」に短縮することで、この法律における男女差別が解消されるならまだわかる。しかし、それもない。
 むしろ99.9%の対象外の女性たちにとっては何の合理性ないにもかかわらず「婚姻の自由」の侵害を継続することに他ならず、むしろ差別を固定化することになる。
 「100日短縮」の改正案を国会に提出すること自体、その後の議論や動向を踏まえていない不勉強の結果だというのに、「6カ月」を「100日」に短縮したことが「一歩前進」であると言う政党や政治家がいたとしたら、とんだお門違いで、無邪気すぎる。
 しかし、これは我が国の「人権」や「差別問題」が進まない現状の現れでもある。
 これだけわかりやすい差別規定に関してさえも、国会の場で闘うことができる議員がいないのは、本当に悲しいことだ。

 私は13年間にわたり1000組以上の無戸籍で苦しむ子どもたちとその家族を支援して来た。またLGBT・性的マイノリティをはじめ多様な生き方を選択することを法律により阻まれて来た人々の暮らしを見てきた。 
 その中でつくづく感じるのは、誰もが生まれ育つ家庭環境、多かれ少なかれ、良きにつけ悪しきにつけ親の因果から逃れることはできないということだ。
 それぞれが生まれたときに配られる「カード」には明らかな「違い」がある。負荷を背負わなければならない環境に生まれる場合もある。
  だからこそ。
 人間の叡智の結実であるべき「法律」は、この生まれながらにしての差を補い、埋めるためにこそがあるべきなのだ、と思う。
 逆に、その「法律」があることで、人生の選択肢が狭まったり、ましてや、この「再婚禁止期間」のように、「子どものために」との美名のもとで、起こってもいない将来の「不貞の抑止」や「離婚の懲罰」として使われている、しかも一方の性のみが対象という差別規定は即刻廃止しなければならないのである。

 最高裁判断に向けては与野党ともにこの規定に関して何らかの対応を取らざるを得なくなる。
 それはこの国の政党、国会議員の「人権感覚」を計る良い機会だ。
 ただ、それは国民の写し鏡であるからこそ、自分でできうる何らかの行動を起こさなければならない。
 「ジェンダー差別がある再婚禁止期間は撤廃すべし」。

 

最高裁判決の「謎」

今日の最高裁判決。
謎が解けた。
これはたぶん、ワタクシと早川忠孝元衆議院議員、そして・・・長勢甚遠元法相にしかわからないことだと思う。
なるほど。
寺田長官が100日にこだわるのは、そういうことなのだ。
詳しくは拙著『無戸籍の日本人』
第5章 政治の場で起きたこと
あとからチラ見、入れます。

東洋経済オンラインで書いています

http://toyokeizai.net/articles/-/96379

本日付け東洋経済オンラインで書いています。
「再婚禁止期間」(民法733条)「嫡出推定」(民法772条)については
佐藤優先生との共著『小学校社会科の教科書で政治の基礎知識をいっきに身につける』(東洋経済新報社)でも詳しく言及しています。
今日がひとつの区切り。
しかし「19世紀の法律」でしばられ、生きる基盤を失っている子どもたちの問題はいまだ解決されません。
ここが一歩。これから本丸へ!
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合憲か違憲か〜 本日、最高裁判断 再婚禁止期間についての注目ポイント

合憲か違憲か〜

本日、最高裁が夫婦別姓と最高禁止期間についての憲法判断を行います。
「違憲判断」が出るとして、
再婚禁止期間の注目ポイントは法務省の対応です。
①すぐさま「離婚時に懐胎していていないという医師の証明書をつければ再婚出来る」との民事局長通達を出すのではないか
・・・・ということも言われています。
となると・・・99.8%の女性は即、再婚出来る。
0.2%の人だけのために、この法律を残す意味があるのでしょうか?
それこそ稲田朋美自民党政調会長が常々おっしゃっているような「原則と例外をはきちがえている」法律ということになります。しかも大幅に(笑)
②現行の6ヶ月から100日に短縮
これを出した場合も法務省は自己矛盾することになります。
というのも、何しろ、2007年、法務省自体が「離婚後懐胎であることを医師の証明書を添付すれば前夫の推定を受けない」という民事局長通達を出しているからです。
現行でも離婚翌日からの妊娠は推定を受けないわけですから、100日待つ意味は全くない、ということです。
しかし…もしかすると①と②が共存する対応をしてくる可能性もあります。
ん??
そうなんです。100日にする意味も、この法律を残す意味も全くないのに、なぜ????
理論的には完全に破綻していて、もしも100日短縮で民法733が残った場合については、昨日行なわれた別の裁判で違憲を問うことになります。
外堀をがっちり埋めていますので、我が国の最高頭脳が集まった法務省、そして立法府である国会も、よもやこうした単純な計算式すら成り立たない案を出すことがないよう切に希望します。
いずれにせよ、今日は日本の女性たちにとって歴史的な1日です。
ここまで来るのに他の多くのものを犠牲にしながら並々ならぬ努力を重ねて来た全ての人々に尊敬の気持ちを持ちながら、結果を待ちたいと思います。

2015年12月15日 (火)

イギリスの新聞The Telegraphで紹介されています

Japan's highest court will rule this week on a pair of 19th century family laws that critics blast as sexist and out of touch.

The Supreme Court will weigh the legality of a six-month ban on women remarrying after divorce and another law that requires husband and wife to have the same surname, in a highly anticipated decision set for Wednesday.

The court will decide whether to uphold, amend or strike down the controversial legislation, which dates back to an era of starkly different social mores.

The half-year remarriage ban is linked to complex rules over the timing of a child's birth after divorce - designed to determine whether a child belonged to the ex-husband or the new spouse's family in an era before DNA testing.

The surname rule is a throwback to Japan's feudal family system, in which all women and children came under the control of the head of household - traditionally a man.

Masayuki Tanamura, professor of law at Waseda University, said: "Even if the feudal family system is long gone, many people still have the image of a woman marrying into the husband's household."

That system was abolished in 1948, part of broad reforms pushed by the US occupation after the Second World War, but Japan's civil code maintained the two articles - which will go before the court this week.

Activists say the laws are a continued reflection of the country's male-dominated society more than a century after they came into effect.

Masae Ido, mother and activist, knows firsthand the implications of the half-year ban on remarriage.

"These laws mean a woman remains under a man's sexual control even after divorce," Ms Ido, 50, told AFP.

She vividly recalls her frustration after the birth of a child with her second husband.

A municipal official said her ex-husband must be registered as the father of her baby - who, under the rules, was born too soon after they divorced - even though he was not biologically related to the child.

A long and difficult split left Ms Ido feeling unable to ask the former husband to publicly acknowledge the child as not his, so she had to sue her new spouse in a judicial tango to fix the paternity puzzle.

"My child was finally registered after this bizarre legal procedure," said Ms Ido, now an activist helping those in similar situations.

Some Wstern countries have also had similar laws. France, for example, in 2004 abolished a requirement that women wait 300 days before remarrying.

The situation in Japan has left some people - possibly tens of thousands - in a state of legal limbo because they end up unregistered in either family, which can make it tough to get a permanent job or receive social services.

The Supreme Court hearing comes at a tricky time for conservative Prime Minister Shinzo Abe, who has repeatedly declared his intention to boost the role of women at work as part of his broader bid to kickstart the economy.

Suporters of the 1898 laws argue that overhauling the current system would shake the foundation of traditional families.

『五色の虹 満州建国大学卒業生の戦後』(三浦英之著 集英社)

昨日、本屋パトロールに行ったら、
今日発売の『五色の虹 満州建国大学卒業生の戦後』(三浦英之著 集英社)があり、購入。
なんと、律儀なワタクシ^_^
賞を争ったライバル作なのであるが、リスペクトの気持ちを込めつつ、読む。いつものごとく、あとがきから(笑)
なるほどね、と思う。
事実の検証他に強烈にこだわっていたのは、著者自らなのだね。
で。驚いたのは、お子さんの名前が、うちの子の名前と同じ漢字だったこと。
「稲」
不毛の土地に種を蒔き、稲を育て、田植えをする。
青々とした稲が穂を持つ頃には、黄金の絨毯が広がる。
そして、実りの時を迎えたあとも、蓄えられ、次へと繋がっていく。
希望の文字だ。
家族への感謝をこんなにかっこよく書けて羨ましい。
逆に言うと、ワタクシは家族も私とワタクシと同じ書き手の側にいるのだ、と、思っているのだな。ま、でも、ちょっと申し訳ない・・・。 家族のみなさん、ごめんなさい。
なんてことを思いつつ、同じ時期にノンフィクションと言う難儀な分野で格闘したものとしても、日本近現代史選考としても、大切に読もうと思う。
写真がまた良いのですわ〜!
ちなみにワタクシのと同じ値段です(笑)

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2015年12月 9日 (水)

『無戸籍の日本人』 カバーができました!

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『無戸籍の日本人』 カバーができました。

帯入り、帯なし。
実物は淡い紫がかったピンクで、
この本に出てくる無戸籍者やその母たち、
そして 今後も生まれ続ける子どもたちを象徴しているようです。
栞も入った、ハードカバー。
Amazonで予約出来ます。
開高健賞の最終選考時点から大幅加筆した最後の章は、
その先がわかっている自分が読んでも何度でも泣けます。
ぜひご予約下さい。
今年は本当にがんばりました☆
支えてくださった皆様に、あらためて感謝です!

2015年12月 4日 (金)

誤解多き「再婚禁止期間」の計算式

昨日、あるところから取材を受けて驚いた。
「再婚禁止期間」を100日にする論拠を、
300日ー200日で「100日間推定が重なるから」と思っていたようで。
いやいやいやいやいや。
計算式はそうじゃないのよ〜。
180日(現行の禁止期間)+200日(婚姻後、夫に父の推定が効くまでの期間)ー300日(離婚後前夫に推定が効く期間)=80日。
つまり(婚姻している後夫の子であろうが)80日間「誰の推定も及ばない期間」が出ている矛盾に対して、是正しようと言うのが100日短縮案の基本。
つまり「推定が重なる」から100日にするのではないんだぜぃ。
ゼロにすれば「推定が重なる」ように見えるけれども、それは法律の条文上だけで、実際は1940年&2007年の法務省「通達」により、推定はもはや重ならない、もしくは重なっても司法の場で解決をつけるので、この法律があっても意味ないのですわ。
って。
で「早期の身分の安定」を求めるなら、2項を廃止し、1項に「出産」を加えること、また母にも嫡出否認権を与えること
・・・ということを説明したら、わかってもらえたようでちょっとほっとしました。

衆参同日選挙、実現の最大の障害は一票の格差=「定数是正」

来年の衆参同日選挙が取り沙汰されて、

各党・各人がそれぞれの思惑の中での発言、駆け引きが続く。
だが。
実際問題、同日選挙が打てるかと言ったら・・かなり難しい。
一票の格差=「定数是正」があるからである。
最高裁は前回の衆議院選挙を「違憲状態」とした。
ということは、次の選挙を今のままで闘うことは困難である、ということである。
区割りの変更他、参議院の改革より難しいことが予想される。
そしてなにより、常識的には半年以上の「周知期間」が必要。
その筋の専門家は「裏技として、是正法案を可決し『次の次の選挙から施行』。次は今までの選挙区割りで闘う。改革の意思を示したから、違憲ではない」という形をとることもできなくはない」と言うが、いかにも姑息だ。
「定数是正」で選挙区が増える都道府県、減る都道府県・・・。
野党連携が進む中での候補者調整も相まって、いずれにせよ年明けからは選挙モードになることだろう。

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