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2018年6月10日 (日)

是枝裕和監督の祝意辞退に対する批判への批判〜もはや「invisible」ですらない

「万引き家族」でカンヌ国際映画祭の最高賞(パルムドール)を受賞した是枝裕和監督が、林芳正文部科学相が対面して祝意を伝えたい意向を国会で示したことに対し、「公権力とは距離を保つ」として祝意を辞退する考えを自身のサイトで明らかにした。
http://www.kore-eda.com/message/20180607.html

これに対して、「国の金をもらっておきながら祝意を辞退とはふざけている」といった批判が起っている。
しかしながらその批判は的を外していると言わざるを得ない。

文化庁の日本映画振興に関する助成金に関しては「(何らかの賞を受賞した場合)国からの祝意を受ける」ことが助成金授受の条件とはなっていないし(笑)、
「収益状況報告書の提出(公開から5年間) ※ 収益の状況によっては一定額を当振興会 に納付」、つまりは収益が上がった場合は一定額を独立行政法人 日本芸術文化振興会に納付することとなっているのだ。
http://www.bunka.go.jp/shinsei_boshu/kobo/1399080.html
受賞により収益は上がるだろうから、
この助成金は出した側にも受けた側にも最も効果的な結果を産み出すこととなるだろう。

「『万引き家族』なんていない。」
「日本に関して誤った負の印象を世界にさらすような反日映画」
とこの映画を考える人は、
家庭で、新幹線で、日々起っている現実を見るべきである。

日本社会の傷みはもはや「invisible」ですらないのだ。

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