« 「真実を知りたい」 東京医大受験生の届かぬ思い | トップページ | 東京医大等不正入試が差別するもの〜ハリエット・ビーチャー・ストウから読み解く「劣化した優位」もしくは「女性差別」だけではない、マイノリティに対する「区別」について »

2018年8月16日 (木)

東京医大はMMPI検査で何を調べたかったのか?~LGBTなど性的指向を問う検査を入試に使う理由とは?

東京医大の入試で行われていた「適性検査」、MMPI試験。

「縁」とはこういうものなのだろうなと思うのだが、
実は私は2012年、衆議院法務委員会にて地方公務員試験でMMPIが採用されていたことについて問題を指摘している。

MMPIが国会で取り上げられた例は初めてで、それまでLGBTについて法務大臣に正面から質疑されたことはなかった。

東京医大のMMPI採用に関連しては主に「性生活に満足している?」といったハラスメント性が問題視されているが、一般的にMMPIは、性自認を問うことで、それが職務に対して適正かをはかる、いわば性的マイノリティの性自認等を見極める試験として使われていたのだ。

その後、MMPI については尾辻かなこ議員が質問主意書でこの時の質問も踏まえて出している(「性同一性障害等の性的マイノリティに対する偏見や差別を助長しかねない教員採用試験における適性検査の実態とその改善等に関する質問主意書」)http://www.sangiin.go.jp/…/kou…/syuisyo/183/syuh/s183132.htm

さて、私の2012年の法務委員会での質問だが、
滝実法務大臣に「大臣、LGBTという言葉をご存知でしょうか。」と言った瞬間、法務委員会の空気が凍ったのを、今でも覚えている。

それから6年。LGBTを取り巻く状況は大きく展開をしたことに感慨を持つ一方で、
MMPIが別のところで生き残っていることに、強い違和感を覚える。

東京医大は、既に問題性が指摘され、多くの採用試験、入学試験から姿を消したMMPIをなぜ採用し続けていたのか。

これにより何の適性を見ていたのか。

もしかすると女性差別や多浪、年齢差別に加えて、性的志向もまた差別や圧迫試験の対象となっているのであればさらに問題である。

強く抗議をしたい。

以下は、2012年6月15日 法務委員会質疑。


○小林委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。井戸まさえ君。

○井戸委員 おはようございます。
 まずは、滝大臣、御就任おめでとうございます。滝大臣に対しましての最初の質疑ということで、私もとてもうれしく思います。
 まずは、人権の問題についてから伺いたいと思います。LGBTの人権です。
 大臣は、LGBTという言葉を御存じでしょうか。

○滝国務大臣 総括的な用語のようでございますけれども、個別のことはもちろん存じておりますけれども、総括的にそういうような話を記憶しておりません。

○井戸委員 LGBTというのは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字になっています。ちょうど今月はLGBTプライド月間で、世界各地でパレードや集会などのイベントが行われています。
 LGBTは、長い間、恥ずかしいこととして差別や抑圧を受けてきました。そこで、当事者の方々が、自己の性的指向や性自認に誇りを持つということでプライドという言葉が使われていますが、逆にプライドを傷つけられる場面も少なくありません。
 先日、「いのちリスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」の方々から、地方公務員の適性試験で性的指向や性役割に関する質問が行われている現状を伺いました。MMPIという試験なんですけれども、二〇一〇年、ある県の職員採用上級試験の二次試験で、質問項目に、同性に強く引かれる、異性といちゃいちゃすることは楽しい、性のことで家庭内で問題を起こしたことがある、女性に対しましては、女に生まれてよかったと思っている、男性に対しては、女に生まれたかった、性のことで悩んでいないなどの項目に、イエス、ノー、どちらでもない、この三択で答えるという質問があったということです。
 この試験が職員採用の適性試験としてふさわしいかどうかという問題もあるんですけれども、受験をした性的マイノリティーの方々は、とても傷ついて、不安を抱かれたと聞いています。
 この試験を行った県は、法務省などの助言で、今年度から改めると伺っています。このような試験は、ほかの自治体職員、警察官や教員採用でも行われているようですけれども、その実態はわかっておりません。
 人権擁護、啓発活動を所管する法務省には、実態の把握はもちろんなんですけれども、性的マイノリティーの人権侵害が行われないように、しっかり対応していただきたいと思っています。
 大臣のこの問題についての御見解と、今後の取り組みについてお伺いします。

○滝国務大臣 今の御指摘の試験については、不用意にそういうことを導入することがどれだけ人を傷つけるか、こういうことについて、やはり認識が薄かったんだろうと思います。
 そういうことは起こりがちでございますから、法務省としても、その都度、こういう問題がありましたよということはキャンペーンをしていかなければいけない、こういうふうに思っております。

○井戸委員 ぜひよろしくお願いします。秋にはシンポジウムなんかも予定をされていると伺っています。こうした取り組みに関しても積極的によろしくお願いいたします。

« 「真実を知りたい」 東京医大受験生の届かぬ思い | トップページ | 東京医大等不正入試が差別するもの〜ハリエット・ビーチャー・ストウから読み解く「劣化した優位」もしくは「女性差別」だけではない、マイノリティに対する「区別」について »