« 忘れた頃に杉田水脈・・選択的夫婦別姓議論と戸籍制度 | トップページ | 神戸(2009)の知見が全く生かされなかった新型コロナウィルス対策 »

2020年1月24日 (金)

1億5千万円の行方


河井夫妻問題は1億5000万円の交付金で「ウグイス日当」とは別のフェーズに入った。
交付金自体は違法ではない。しかし、この交付がある種の「脱法行為」なのではないかという疑念は拭えない。

参議院対策として河井氏にそれだけ交付するなら、岸田氏や阿部氏等他の広島選出の衆議院議員にも同額が振り込まれていなければ不均等だ。
ちなみに広島県の前回の参議院広島選挙区の法定限度額は47269500円(名簿搭載者2356941人)。つまり5千万弱。その3倍の金額を総支部に振り込む意図はもちろん事前活動並びに選挙中に何らかの金銭的対策が必要だったということだろう。

選挙のプロなら「ふふん」とわかるはず。
地方選挙でもよくある話だが、大きな団体への・・等々??


参考までに、自分の過去の衆議院選挙の時の党本部からの交付金を通帳をくくって見てみると・・驚いた。
すっかり忘れていたが、政権交代前の民主党はかなり戦略的に資金投入をしていることが見て取れるのだ。ちょっと感心してしまった。
これは誰が差配していたのだろうか?

2017年の総選挙の資金面に関しては「候補者たちの闘争」(岩波書店)で触れているが、
政権交代を含む日本政治の攻防を資金の点からしっかり分析した研究があってもいいのではないか。
今回の「1億5千万円の行方」はまたとない素材であろう。

何れにせよ、選挙の根幹でもあるにも関わらず、有権者には見えない形(実際には政治資金収支報告書や選挙資金収支報告書が提出、公開されているのだが)で、こうした選挙に関わるお金がやりとりされていることが、少しでも表に出てきたことは悪いことではないと思う。

主権者たる国民がするべき情報なのだから。






« 忘れた頃に杉田水脈・・選択的夫婦別姓議論と戸籍制度 | トップページ | 神戸(2009)の知見が全く生かされなかった新型コロナウィルス対策 »